今週も気になるお修理をピックアップしていきたいと思います。
上の写真は、西宮市にお住まいのお客様からお預かりしたダイニングチェア。
全ての部品を組み直し、座面の割れを接ぎ合わせて再塗装しました。
座面は、接着剤や割れたときのささくれがある断面を削り、補強のために”ビスケット”と呼ばれる(本当にビスケットのような!)薄い木の板を芯に入れて接着します。
最後に元の色に合わせて塗装をすると、座面の接ぎ目がわからなくなりました。
下の写真は、広島にお住まいのお客様からお預かりしたダイニングチェアの座面。
座面の中央に穴が開いてしまったため、座面を新しく張替えました。
こちらの座面は”モールドウレタン”と呼ばれるもので、型に液状の発泡ウレタン樹脂を流し込んで形を成型するという技法が使われています。通常のウレタンに比べて高密度で弾力性・耐久性に優れています。
元のウレタンをそのまま使い、穴の凸凹が表面に出ないようにソフトウレタンで包んで張り上げました。
お客様からお預かりした家具たちは、一つ一つその構造や状況に応じて最善の方法でお修理しています。
そんな一例を、今日はご紹介させていただきました。
▼そのほかの修理実用例はこちらからご覧下さい▼
http://www.kagusyuri.com/kagusyuri_repair.htm
(O)